絵を描くとき、画材を使って目指す色を出すのは意外と難しいですよね。
特に子どもたちが「どうやったらこの色が作れるの?」と聞いてくることもあると思います。
ブラウンは他の色との相性が良く、様々な場面で使える便利な色です。
手持ちの色でブラウンが作れたらどんなに便利でしょう。
ブラウンには、土の色、落ち葉の色、レンガの色、パンやチョコレートのような色など
多種多様なバリエーションがあります。
市販のブラウンの絵の具だけでは、これらの細かな違いを表現するのが難しいです。
自分で理想のブラウンを作ることができたらいいと思いませんか?
この記事では、基本から応用まで、ブラウン系の色の作り方を詳しくご紹介します。
ブラウンの調合テクニック
この部分では、ブラウンを上手に作るための方法を
「どの色を使うか」と「色の混ぜ順」に注目して解説します。
更に、ただのブラウンでは物足りない方のためにダークブラウンやレッドブラウンのような
さまざまなブラウンの変化を生み出すコツもお伝えします。
黄色・赤色・黒色の組み合わせ
ブラウンを作る基本は、黄色、赤色、そして黒色の三色を混ぜ合わせることです。
黄色と赤色を混ぜるとオレンジができますがここに黒を加えると
より深く暗いオレンジ色、すなわちブラウンが完成します。
黒を加えることで色の深みが増し、黒の量で明るさを調整することがポイントです。
色を混ぜる順番は「黄→赤→黒」
色を混ぜる際には、軽い色や明るい色から始めて徐々に濃い色や暗い色を加えるのが一般的です。
この方法に従えば黄色から始めて赤を加え最後に黒を混ぜます。
これは、一度暗くなった色を明るくするのが難しいためです。
色を無計画に混ぜ合わせた結果望ましくない暗い色ができてしまうことはありませんか?
色を多く混ぜるほど結局は灰色っぽい暗い色になりがちです。
この問題を避けるために、軽い色から混ぜ始めることが推奨されます。
最初に黄色と赤色を混ぜてオレンジを作りその後、わずかに黒を加えてブラウンに近づけます。
黒を加える量は少なくても良く、理想的な比率は黄色5:赤色3:黒色1です。
ブラウンの多様なニュアンス作り
基本的なブラウンの作り方がわかったら次は色の比率を変えて
さまざまなニュアンスのブラウンを作る挑戦をしてみましょう。
色の比率を調整することで、秋の紅葉や最近流行りのくすんだ色など
多彩なブラウンを作り出すことができ、作品の表現幅も広がります。
ダークブラウンを作るには
ダークブラウンを作りたい場合は基本のブラウンに
さらに黒を多めに加えることで色を濃くします。
また、異なる感じを出したい時には青を加える方法もあります。
黄色と赤色のオレンジに青を加えると色同士が互いに相殺されて
馴染みのある灰色がかった色が生まれます。
作品全体が明るすぎると感じる場合に、青を加えたダークブラウンで調整すると良いでしょう。
レッドブラウンと黄土色の作り方
レッドブラウンの作り方
レッドブラウンはレンガや秋の落ち葉を連想させる美しい色で多くのアート作品にぴったりです。
この色を作るためには、通常のブラウンよりも赤を強調します。
おすすめの配合比率は黄色3に対して赤5、黒1です。
また、ダークブラウンと同じ方法で青を加えて調整することもできます。
青を少し加えると、レッドブラウンにわずかに緑のニュアンスが加わり
秋の紅葉の中間色を表現できるようになります。
黄土色の作り方
黄土色は基本のブラウンに黄色をたっぷりと加えて作ります。
理想の比率は黄色7、赤3、黒1です。
この配合で、カラシ色に似た温かみのある色が作れます。
さらに微量の青を加えることで、カーキ色っぽいブラウンが完成します。
ブラウン、カラシ色、カーキ色はいずれも自然界に存在するアースカラーで
これらを組み合わせると、アートワークに統一感が生まれます。
特に黄土色は、ライオンやペットなど動物の柔らかな毛色を再現するのに最適な色です。
この記事ではオーカーの作り方をさらに詳しく解説していますので
興味がある方はぜひご覧ください。
まとめと使い方
この記事を通して、基本的なブラウンの作り方から
さまざまなバリエーションのブラウンを作成する方法までをお伝えしました。
また、「くすみ色」を作るためには紹介したブラウンに白を混ぜ合わせることで
得られるということもご紹介しました。
趣味で絵を描く方はもちろん、お子さんと一緒に「どの色を混ぜればブラウンができるか」を
当てるゲームをしてみるのも楽しいかもしれません。
そして、絵の具だけではなく、ネイルアートにも同じ色の混ぜ方の原則が適用できます。
ここで学んだブラウンの作り方を、ぜひネイルアートにも応用してみてください。実際に挑戦して、新しい色の発見を楽しんでみてはいかがでしょうか。