黄土色は目立たない色だと思われがちですが、実はその独自の魅力があります。
使用頻度が低いため、クレヨンの中でもあまり使われずに残りやすい色です。
地味に見えるかもしれませんが黄土色は隠れた可能性を秘めています。
華やかではないですがその控えめな色調がほかの色を引き立て、作品に落ち着きを与えます。
しかし、黄土色は通常の12色セットの絵の具には含まれていないことが多いです。
秋の葉や動物の柔らかな毛並みを描くのに最適なこの色はもし手元にない場合は
自分で作るという選択肢もあります。黄土色
の簡単な作り方から活用方法までをご紹介いたします。
黄土色の調合方法
黄土色を作るには様々な方法があります。
どの色同士を組み合わせるかを想像するのも楽しいですが
早く結果を知りたい人のためにこちらで6つの方法を紹介します。
黄色と褐色の組み合わせ
黄色に褐色を加えることで、温かみのある黄土色が完成します。
この色合いは黄土色と聞いて最初に思い浮かべる色ではないでしょうか？
柔らかい動物の毛や焼きたてのパンにぴったりで秋の豊かな実りを表現するのにも使えます。
色鉛筆でこの色を出したい場合2色を混ぜて塗り重ねることでやさしい質感を再現できます。
水彩画や色鉛筆画など、柔らかな表現に適しています。
理想の混色比率は黄色3：褐色1です。
黄色と黒を使った黄土色の作り方
黄色と黒を組み合わせても黄土色を作ることができます。
ただし、黒色を使いすぎると結果的に
ダークブラウンに近い色合いになることがあるので注意が必要です。
一度暗くなってしまった色を明るく戻すのは難しいため黄色を基本にしつつ
少しずつ黒を足していく方法がおすすめです。
黒を加えると色合いが強くなりがちなので作品全体との調和を考えて使いましょう。
色鉛筆で混色する場合や油絵の具など塗り重ねることで色の強さを調整できますが
強調しすぎないようにする必要があります。
油絵では鮮明なエッジをつけることができ、その表現方法に適しています。
適切な混合比率は黄色4に対して黒色1です。
ただし、使用する紙の種類や光の状態によって結果は変わるので
この比率は参考程度にしてください。
赤、青、黄の組み合わせによる黄土色
赤と黄色を混ぜてオレンジを作りさらに青を加えることで灰色がかった
馴染みやすい黄土色ができあがります。
この方法では、反対色を混ぜ合わせることで互いの彩度が抑えられ
調和の取れた色合いが生まれます。
青色を加えることで、より洗練された都会的な印象のオーカー色に仕上がります。
これは作品に締まりを与える効果もあります。
特に赤色を多くするとアウトドアシーンにぴったりの「タン」色になります。
この色は、カーキ色などのアースカラーともよく合います。
この方法での混色比率は赤色2、青色1、黄色3です。
黄色をメインにして、青色は控えめに加えると良いでしょう。
緑色と茶色の混合による黄土色
緑色と茶色を混ぜ合わせることでも黄土色を作ることができます。
ただし、どちらの色も強い特徴を持つため混ぜ合わせる際は慎重に行う必要があります。
適切に調整しながら混ぜることで、カーキに近い黄土色を得ることができます。
この混色の際の比率は、緑色1に対して茶色2となります。
黄色と紫色を使った方法
黄土色を作る際、黄色と紫色を組み合わせるのも一つの方法です。
意外に感じるかもしれませんが、紫色は実は赤と青を混ぜて作られる色です。
そのため、紫に黄色を加えると、実際には赤、青、黄の三原色を混ぜ合わせることになります。
これら三原色は、全ての色の基本となる色です。
ただし、正確には印刷に使われる三原色はシアン、マゼンタ、イエローであり
絵の具の赤、青、黄は少し異なります。
それでも、絵の具の赤、青、黄を使ってほぼ全ての色を作ることができます。
黄色を基本とし、紫色を少しずつ加えていくのが良いでしょう。
紫色には、赤みが強いタイプと青みが強いタイプがありますが
黄土色を作るには赤みが強い方が向いています。
青みが強い紫を使うと、青の成分が勝ってしまい、色が暗くなりやすいからです。
混色の比率は黄色2：紫1です。
オレンジ、緑、白を使った方法
オレンジ色に緑と白を加えることでも黄土色を作ることができます。
白を加えることで、色を明るくすることが可能です。
しかし、この方法では彩度が下がり色がややくすんだ印象になります。
彩度が下がるということは、色の鮮やかさが失われ
はっきりとした色よりも馴染みやすい色合いになります。
これは流行のくすみカラーになります。
この方法で作られた黄土色は現代的で少しくすんだ特徴を持ち
ネイルアートなどに使うとおしゃれに見えます。
混ぜる比率はオレンジ2：緑1：白1です。
まとめ
黄土色の作り方についてご紹介しましたが参考になりましたか？
いくつかの方法をご紹介しましたが
それぞれに独自の魅力があることを感じていただけたかと思います。
黄土色を使えば作品にぬくもりと落ち着きを与えることができるんです。
さらに、黄土色に他の色を少し混ぜるだけで幅広い場面にフィットする
柔軟性のある色を作り出せます。
様々な色との調和が取れ作品を温かみのある印象に仕上げてくれる黄土色。
この色の魅力を最大限に活用し、自分ならではの色使いを見つけてみてくださいね。
